【2026年4月版】鉄壁ディフェンス株5選:中小型ニッチ厳選

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INPEX、KDDI、東京海上、三菱重工…正直、もうこれ以上同じ顔ぶれの記事を書きたくないんですよね(編集者の本音)。

とはいえ「高配当株を探したい」と検索すると、出てくるのはいつも同じ大型株。私自身も読者の皆さんと同じ悩みを持っていまして、たまには新鮮な銘柄を仕込みたい。

今回は意識的に「中小型の財務優良高配当株」を発掘することをテーマにしました。5銘柄のうち4銘柄は時価総額3,000億円以下の中小型株です。有名ではないけれど、財務は一流——そんな「掘り出し物」を探している方にお届けします。

なお、市場環境の背景として、2026年4月時点では中東リスク(米・イスラエル・イラン軍事衝突の継続)、WTI原油の100ドル超での高止まり、日銀の追加利上げ観測が重なっており、グロース株より財務健全な高配当株が改めて注目されています。

なぜ今「鉄壁ディフェンス株」なのか

2026年の株式市場を一言で表すなら「不確実性の時代」です。

2月28日に始まった中東の軍事衝突は4月時点でも終結の見通しが立たず、原油価格の高止まりが続いています。4月8日のトランプ大統領による「2週間停戦」発表後もイスラマバードでの交渉は合意なしで終了。市場は停戦進展と戦闘長期化の両シナリオを行き来しています。

こうした局面で力を発揮するのが、財務基盤が盤石で配当の安定性が高い「ディフェンシブ高配当株」です。理由は3つ。

地政学リスクが高まるほど、インカムゲイン(配当収入)の価値が相対的に上がる:値動きの激しい局面では「黙ってもらえる配当」が安心材料になる

金利上昇局面では借入依存度の低い企業が有利:自己資本比率が高い企業は金利上昇によるコスト増の影響を受けにくい

新NISA3年目でコア銘柄の見直し需要:長期保有の軸となる銘柄を選び直す投資家が増えており、財務健全な増配銘柄への需要が高まっている

今回の選定基準(5つの条件)

今回の5銘柄は、以下のスクリーニング基準をベースに選定しています。

自己資本比率50%以上(財務の堅固さの目安)

配当性向50%以下(増配余力の確保。稼いだ利益の半分以下を配当に回している)

連続増配5期以上 または 累進配当宣言あり(配当継続の意志・実績)

配当利回り2.5%以上(一部、連続増配の実績が極めて長い銘柄は2.5%以上で許容)

時価総額:意識的に中小型を組み込む(3,000億円以下の銘柄を最低3つ)

以前に掲載した「財務盤石の高配当株5選」との重複を意識的に避け、新規発掘銘柄を中心に構成しています。

【2026年最新】自己資本比率50%超・配当性向50%以下に厳選。新NISAで狙う「財務盤石」の高配当株5選

厳選5銘柄 一覧テーブル

まず全体像を把握しましょう(2026年4月中旬時点の概算。株価・利回りは変動します)。

銘柄名(コード)時価総額配当利回り自己資本比率連続増配有沢製作所(5208)約780億円5.2%67.7%2期連続増配(増配加速中)沖縄セルラー電話(9436)中型2.8%81.6%24期連続増配カナレ電気(5819)約137億円3.4%90.4%安定配当(高財務)コムシスHD(1721)中型3.5%前後69.3%増配継続ユー・エス・エス(4732)約8,000億円3.1%76.2%26期連続増配

各銘柄の詳細解説

① 有沢製作所(5208):AI・半導体の波に乗るニッチ素材メーカー

【なぜこの銘柄なのか】

有沢製作所は新潟県上越市に本社を置く電子材料・絶縁材料メーカーです。主力製品はFPC(フレキシブルプリント回路)用の基板材料や、液晶パネル向けの光学フィルム。スマートフォン・タブレット・AIサーバー向けの高機能電子部品に欠かせない素材を供給しています。

地味な素材メーカーですが、半導体・AI関連の設備投資需要拡大の恩恵を受けており、2026年3月期は売上高+11%、営業利益+12%と堅調な業績予想が出ています。

【配当・財務の安定性】

自己資本比率67.7%で財務は盤石。2026年3月期の配当予想は1株あたり97円で、2期連続増配を達成します。2024年3月期(60円)から2年で1.6倍まで配当が増えており、増配のペースが急加速中です。

配当利回りは5.2%前後(2026年4月時点)と、財務健全な銘柄の中では非常に高い水準です。配当性向も50%未満に収まっており、さらなる増配余地があります。

【リスク・懸念点】

連続増配2期と短い:増配の加速は評価できますが、長期の増配実績という点では他の銘柄に劣る。業績が悪化すれば再び配当が止まる可能性もある

半導体サイクルに業績が左右される:AI・半導体需要が落ち着く局面では売上・利益が急減するリスクがある。ディフェンシブ性はやや低い

② 沖縄セルラー電話(9436):「KDDI本体じゃない」という差別化ポイント

【なぜこの銘柄なのか】

「KDDIは持ってるけど…」という方に刺さる銘柄です。沖縄セルラー電話はKDDI(65%出資)の子会社で、沖縄県内で携帯通信事業を展開しています。

沖縄という市場で圧倒的なシェアを持ち、競合が参入しにくい地域独占的な事業構造が特徴です。インバウンド旅行者数の回復で沖縄への来訪者が増加しており、通信需要は堅調です。みんかぶの連続増配ランキングでも上位に入り続けている優良銘柄です。

【配当・財務の安定性】

自己資本比率81.6%と非常に高く、無借金経営に近い盤石な財務。24期連続増配という圧倒的な実績を持ちます。2026年3月期の配当予想は年間128円(前期比4円増)です。

配当利回りは2.8%と本記事の他銘柄より低めですが、24年間一度も減配せずに増配を続けてきた事実は、特筆すべき安定性の証明です。

【リスク・懸念点】

利回り2.8%は「3%以上」の基準を下回る:配当増加のペースが緩やかで、株価が堅調な分、利回りは高くなりにくい構造

流通株式が少なく流動性が低め:KDDI65%出資で市場に出回っている株数が限られ、売買が成立しにくい局面もある。まとまった株数を買いにくい

③ カナレ電気(5819):自己資本比率90%超の「超ニッチ無借金企業」

【なぜこの銘柄なのか】

おそらく読者の多くが「聞いたことない」と感じる銘柄です。カナレ電気は放送・映像・音響用の特殊ケーブルやコネクタを製造するメーカーで、この分野では世界的なニッチトップの地位を持っています。

テレビ局のスタジオ、コンサートホール、映画撮影現場——業務用の高品質映像・音響インフラに使われるケーブルです。代替が効きにくいニッチ市場での圧倒的な地位が、安定収益を生んでいます。

時価総額は約137億円と超小型株ですが、知名度の低さは「割安に放置されている可能性」でもあります。

【配当・財務の安定性】

自己資本比率90.4%という数字は、本記事の5銘柄中最高。事実上の無借金経営です。配当利回りは3.4%前後、PBRは0.7倍台とバリュエーション的にも割安感があります(2026年4月時点)。

財務の堅固さという点では、今回の5銘柄の中でダントツです。

【リスク・懸念点】

時価総額137億円の超小型株で流動性が低い:売買高が少なく、まとまった金額を購入・売却する際にスプレッドが広がりやすい。ポジションサイズに要注意

放送・映像インフラ市場の長期縮小リスク:地上波テレビ・放送局の設備投資が長期的に縮小傾向にある。ストリーミングへのシフトで需要構造が変わる可能性

④ コムシスホールディングス(1721):5G・データセンター投資で追い風が続く通信工事大手

【なぜこの銘柄なのか】

コムシスホールディングスはNTTグループ系の通信工事会社で、5G基地局の建設・保守・データセンター向け電気通信設備工事が主力事業です。

AI普及に伴うデータセンター投資の急拡大、5G普及に向けた通信インフラ整備——どちらも数年単位で続く構造的な需要です。受注残が積み上がっており、業績の視界が比較的クリアなのが特徴です。

【配当・財務の安定性】

自己資本比率69.3%と財務は健全。2026年3月期第3四半期時点で売上高+1.7%、営業利益+9.8%と増収増益が継続しています。

配当利回りは3.5%前後。増配の傾向が続いており、「受注残が積み上がっている工事系企業」としての業績の安定感があります。

【リスク・懸念点】

NTTグループ向け受注依存度が高い:NTTの設備投資計画に業績が大きく左右される。NTTの方針変更が直接影響する

建設・工事業の人手不足・コスト上昇:現場作業員の確保が難しくなっており、労務費の上昇が利益率を圧迫するリスクがある

⑤ ユー・エス・エス(4732):中古車オークション「独占的インフラ」の26期連続増配

【なぜこの銘柄なのか】

ユー・エス・エス(USS)は日本最大手の中古車オークション運営会社です。全国に約20か所のオークション会場を持ち、中古車ディーラーや輸出業者が参加する「B to Bの車の市場」を運営しています。

このビジネスモデルの強みは参入障壁の高さ。全国規模の会場網と会員ネットワークを今から構築するのは現実的に不可能で、既存の独占的地位が長期にわたって維持されやすい。また中古車市場は景気後退でも需要が比較的安定しており(新車より安い中古車への需要が増える)、ディフェンシブ性が高い事業です。

【配当・財務の安定性】

自己資本比率76.2%、26期連続増配という実績は国内でもトップクラス。2026年3月期中間期は営業利益+9.4%と好調で、連続増配の継続が期待できる状況です。

配当利回りは3.1%前後と派手さはありませんが、26年間一度も減配しない事実は「減配リスクが極めて低い」ことを証明しています。

【リスク・懸念点】

時価総額8,000億円超で本記事の中では大型:中小型株の枠ではなく、「超有名ではない堅実大型株」という位置づけ。既に評価されている分、急騰は期待しにくい

EV普及による中古車市場の変化:電気自動車の普及が進むと、中古車の価値評価体系が変わり、オークション市場の取引量や単価に影響が出る可能性がある

まとめ

今回の5銘柄を一言でまとめると、「財務が優秀で、独占的な競争優位を持つ、あまり知られていない企業群」です。

5銘柄それぞれの特徴を整理すると:

有沢製作所:AI・半導体テーマとディフェンシブ財務の組み合わせ。高利回り5.2%が魅力

沖縄セルラー電話:24期連続増配の圧倒的な実績。「KDDI本体ではない」差別化

カナレ電気:自己資本比率90%超の超ニッチ無借金企業。超小型株の流動性リスクとセットで

コムシスHD:5G・データセンター工事の構造的需要。受注残で業績の視界がクリア

ユー・エス・エス:26期連続増配×独占的ビジネスモデルの安心感

一点注意点として、カナレ電気のような超小型株は流動性リスクがあるため、1銘柄あたりのポジションサイズを他の銘柄より小さく設定することをおすすめします。売りたいときに売れない状況になると困りますので。

累進配当や連続増配銘柄の選び方の詳細はこちらの記事もあわせてどうぞ。

【新NISA】利回りランキングは罠だらけ?一生手放したくない「累進配当・連続増配」最強ポートフォリオ5選

…と偉そうなことを書きましたが、私のポートフォリオも結局INPEXとKDDIが多くを占めています。今回の執筆を機に、少しずつ中小型に分散しようと反省しているところです。

※本記事は情報提供を目的としており、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。データは2026年4月16日時点の情報に基づいており、株価・配当利回りは変動します。

運営者プロフィール

クアット。90年代生まれ、東海地方出身。20代を世界各国で過ごし、4ヵ国語を操りながら多国籍な環境でキャリアを積む。2017年より投資を開始。現在は日本株・米国株を主力に運用し、アッパーマス層(資産3,000万円以上)に到達。海外での経験から「言葉や感情は揺らぐが、数字だけは嘘をつかない」と確信。趣味の域を超えた銘柄分析を、ポエムや感想を排除した「ロジック重視」の視点で発信中。目標は、全読者が自分でも銘柄分析ができる投資リテラシーを身につけること。

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