6月末権利確定の高配当株5選:今から間に合う増配銘柄を厳選

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2026年の6月権利確定シーズンが近づいてきました。権利付き最終日は6月26日(金)

今日(6月1日)から数えると、あとちょうど25日間あります。「まだ間に合うのかな」と感じた方に、はっきりお伝えします。今から動いても、十分に間に合います。

このタイミングで私が動くとしたら、どの銘柄を仕込むか。80銘柄超の高配当株ポートフォリオを運用する立場から、配当利回り3%以上・連続増配または増配傾向・直近決算黒字という基準でスクリーニングし、6月末権利確定の中小型株を5銘柄厳選しました。いずれも時価総額3,000億円以下の銘柄です。それぞれのリスクも正直に書いています。

まず確認:権利付き最終日と権利確定日の違い

「権利確定日に株を持っていれば配当がもらえる」というのは正しい認識です。ただし実際には、権利確定日の2営業日前までに買付が完了している必要があります。この「2営業日前」が「権利付き最終日」です。2026年6月の場合、権利確定日は6月30日(火)、権利付き最終日は6月26日(金)となります。

権利付き最終日の翌営業日(6月29日・月)は「権利落ち日」となり、その日以降に買っても配当を受け取ることができません。各月の権利付き最終日がいつかは、みんかぶの権利確定日カレンダーでも銘柄ごとに確認できます。企業によって6月末以外に権利確定日が設定されているケースもあるため、個別の確認を怠らないようにしてください。

配当利回りの正しい見方と落とし穴については、こちらの記事で詳しく解説しています。

配当利回りランキングの罠と正しい選び方

今回の選定基準:配当利回り3%以上・増配・財務健全

今回の5銘柄は、以下の4つの条件を軸にスクリーニングしました。

  1. 権利確定月が6月(6月末または6月中旬を含む)
  2. 配当利回り3.0%以上(2026年5月末時点)
  3. 連続増配5期以上、または直近期で明確な増配傾向にある
  4. 直近決算で黒字・自己資本比率など財務状態が健全

連続増配銘柄のスクリーニングには、みんかぶの連続増配ランキングも参考にしています。ただし、スクリーニングの結果だけを鵜呑みにせず、最新の決算資料でキャッシュフローと業績の方向性を必ず確認するようにしています。

6月末権利確定・高配当5銘柄一覧

銘柄名(コード)時価総額株価配当利回り増配状況権利確定
ムゲンエステート(3299)420億円約1,752円7.42%増配中6月末
JPMC(3276)233億円約1,319円4.85%7期連続増配6月・12月
CAC Holdings(4725)370億円約1,795円5.50%増配中6月・12月
岡部(5959)363億円約910円4.51%5期連続増配6月・12月
ノーリツ鋼機(7744)2,191億円約2,195円3.64%増配中6月・12月

※データは2026年5月末時点。株価・配当利回りは変動します。投資判断の前に必ず最新データをご確認ください。

① ムゲンエステート(3299):利回り7%超・不動産の買取再販スペシャリスト

ムゲンエステートは、東京圏を中心に中古マンションの買取再販を主力事業とする不動産会社です。2026年12月期の年間配当予想は1株当たり130円。2026年5月末時点の株価(約1,752円)から計算した配当利回りは7.42%と、6月権利確定銘柄の中でも突出した水準です。今期は前期比増配の見込みで、通期業績も営業利益前期比12%増予想を維持しています。

中古マンション市場は、新築価格の高騰を背景に根強い需要が続いています。ムゲンエステートは首都圏物件の回転率が高く、安定したキャッシュフローを維持してきた実績があります。株主還元方針の詳細はムゲンエステートの配当情報(公式IR)でも確認できます。

リスク・注意点:2026年第1四半期(1〜3月)は売上高が前年同期比27%減、営業利益が66%減と大幅な減収減益でした。不動産市況の変動や金利上昇は業績に直結します。また、利回りが高い分だけ権利落ち後の株価下落幅も大きくなりやすい点は覚悟しておいてください。

② JPMC(3276):7期連続増配・賃貸管理の安定ストックビジネス

JPMCは、賃貸住宅の一括借上(サブリース)と管理受託を主力とする不動産管理会社です。大家さんから物件を一括で借り上げ、入居者募集から日常管理まで代行するビジネスモデルは、安定したストック収益を生み出す構造になっています。景気の波を受けにくいディフェンシブな業態として、高配当投資家に向いた銘柄のひとつです。

2026年12月期の年間配当予想は1株当たり64円(前期比4円増)で、7期連続増配を達成する見通しです。中間配当(6月)は32円、期末配当(12月)も32円と均等払い。配当利回りは4.85%、時価総額は233億円とコンパクトな規模です。通期予想は売上高1.7%増・営業利益10%増と堅調に推移しており、増配余力も十分です。配当方針の詳細はJPMC公式IRページでも確認できます。

リスク・注意点:サブリース事業は、空室率上昇や賃料下落局面では収益性が悪化しやすい構造です。人口減少が進む地方エリアでの物件拡大は慎重な目で見る必要があります。権利落ち後の株価下落リスクも一般的なリスクとして念頭に置いてください。

③ CAC Holdings(4725):ヘルスケアITに強みを持つ増配ITコンサル

CAC Holdingsは、ITコンサルティング・システム開発を主体とするホールディングスです。国内IT分野に加え、製薬企業向けITサービス(ヘルスケアIT)に強みを持ちます。医薬品の臨床開発支援・薬事IT領域は、規制の複雑さからスイッチングコストが高く、一度取り込んだ顧客との関係が長期にわたりやすい安定的な事業特性があります。

株価は1,795円(2026年5月20日時点)、時価総額は約370億円。配当利回りは5.50%と5%超を維持しており、6月・12月の年2回配当です。2026年第1四半期の売上高は前年同期比2.8%増と堅調な出発を切っており、増配傾向が続いています。時価総額400億円以下の中小型として、発掘感がある銘柄です。

リスク・注意点:M&A関連費用の影響で第1四半期の営業利益は前年比8.9%減となっています。成長投資の先行コストと解釈することもできますが、利益面の一時的な悪化は注視が必要です。IT業界全体で人材確保コストの上昇が続いており、利益率の維持が課題になる可能性があります。権利落ち後の株価下落リスクも一般的に発生します。

④ 岡部(5959):建設・インフラの縁の下の力持ち・5期連続増配

岡部は、建設仮設材(型枠・足場用の緊結金具)や法面・斜面防災資材、鉄骨構造材を製造・販売する金属加工メーカーです。地味に見えますが、建設現場のあるところには必ず岡部の製品が使われているという「インフラの縁の下の力持ち」的な存在です。2026年秋の防災庁設立や国土強靱化計画の追い風も受けやすい業態といえます。

配当は6月・12月の年2回。直近では5期連続増配を達成しており、2025年12月期の年間配当は1株当たり41円。時価総額は約363億円と中小型の範囲に収まります。配当利回りは4.51%で、連続増配の実績と安定した事業基盤が、長期保有に向いた特性を作っています。毎年コツコツと増配してきた姿勢は、クアットが高く評価するポイントです。

リスク・注意点:建設投資の動向に業績が連動する景気敏感株の側面があります。資材コストの上昇が利益を圧迫するリスクもあります。また、時価総額が小さい分、出来高が少ない日は株価が急に動きやすい点に注意してください。権利落ち後の値動きには特に注意が必要です。

⑤ ノーリツ鋼機(7744):多角化経営で安定増配・時価総額2,000億円超の安心感

ノーリツ鋼機は、精密機器・音響機器・金属部品など多角的な事業を展開するものづくりコングロマリットです。DJ機器・ヘッドホンなどのオーディオ製品から、コスメ部材・金属射出成形部品まで、一見バラバラに見える事業群を持ちますが、精密加工技術を核とした多角化戦略が特徴です。事業の多様性がリスク分散につながっています。

株価は2,195円(2026年5月18日時点)、時価総額は約2,191億円。配当利回りは3.64%と今回の5銘柄の中では控えめですが、増配傾向が続いており、時価総額2,000億円超の規模が安心感をもたらします。6月・12月の年2回配当で、6月26日(権利付き最終日)までに保有していれば中間配当を受け取ることができます。

リスク・注意点:多角化ゆえに各事業の収益動向を個別に把握しにくい側面があります。海外売上比率が高い事業もあり、為替リスクの影響を受けます。利回り面では他の4銘柄に比べて見劣りする部分もあるため、「安定性重視で選びたい」という方向けの銘柄です。権利落ち後の株価下落リスクは他銘柄同様に存在します。

まとめ:権利付き最終日の6月26日まで、まだ時間はあります

今回ご紹介した5銘柄を一言でまとめると、高利回り狙いならムゲンエステート・CAC Holdings連続増配の安定性ならJPMC・岡部時価総額の大きさで安心感を取るならノーリツ鋼機、という棲み分けになります。いずれも6月26日(権利付き最終日)までに買付すれば、6月末の配当権利を取得できます。

ただし、毎年この時期は「権利取り狙い」の買いが入りやすく、権利確定日に向けて株価が急騰するケースもあります。焦らず、余裕を持って仕込むことが大切です。私自身も「権利落ち後に下がったところで買う」という戦略を取ることが多く、無理に権利日前に飛び乗る必要はないと考えています。

廃止されにくい株主優待の選び方については、こちらの記事もあわせてご覧ください。

廃止されにくい株主優待の選び方:自社製品を出している企業5選

※本記事は情報提供を目的としており、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。データは2026年6月1日時点の情報に基づいており、株価・配当利回りは変動します。

クアット。90年代生まれ、東海地方出身。20代を世界各国で過ごし、4ヵ国語を操りながら多国籍な環境でキャリアを積む。2017年より投資を開始。現在は日本株・米国株を主力に運用し、アッパーマス層(資産4,000万円以上)に到達。海外での経験から「言葉や感情は揺らぐが、数字だけは嘘をつかない」と確信。趣味の域を超えた銘柄分析を、ポエムや感想を排除した「ロジック重視」の視点で発信中。

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