2026年上半期の日本株を振り返る:インデックス×高配当の二刀流はこの荒波をどう乗り切ったか

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2026年も、ちょうど折り返し地点に来ました。上半期の日本株を一言で振り返るなら、まるでジェットコースターでした。2月に最高値を更新したかと思えば、3月には急落して年初からの上昇分の大半を失い、その後はAI・半導体株に牽引されて急回復。6月には日経平均が史上初の7万円台に乗せ、下旬には7万2000円台まで最高値の更新を続けました。

こうして振り返ると、AI・半導体に乗れた人は大きく勝ちました。では、乗れなかった人は負けたのでしょうか。私はそうは思いません。なぜなら私は、インデックス投資と高配当株投資の「二刀流」を実践しているからです。今日は、その両方の視点から、波乱の上半期を落ち着いて振り返ってみたいと思います。

2026年上半期、日本株に何が起きたか

まず、上半期の流れを時系列で整理しておきます。

年初〜2月は、AI・半導体株が相場を牽引し、日経平均・TOPIXがそろって上昇、2月には過去最高値を更新しました。半導体メモリー価格の急騰が、関連企業の業績期待を押し上げた格好です。

ところが3月、相場の空気は一変します。中東情勢の緊迫化を背景に原油が急騰し、グローバルな景気鈍化への懸念が広がりました。日本株は大幅に下落し、年初からの上昇分の大半を失う場面もありました。多くの投資家が、含み益が削られていくのを不安な気持ちで眺めた1か月だったはずです。

しかし4〜5月、相場は再びAI・半導体株に支えられて力強く反発します。日経平均は下旬にかけて初めて6万円台に到達しました。そして6月16日、日銀が政策金利を0.75%から1.0%へと、約31年ぶりの利上げを決定。利上げは事前にほぼ織り込まれていたため相場へのショックは限定的で、むしろAI・半導体株の勢いが勝り、日経平均は同日に史上初めて7万円台をつけました。

その後も上昇は続き、6月下旬には7万2000円台まで連日で最高値を更新しています。実際、4月下旬から6月中旬にかけて、日経半導体株指数は+56%を超える上昇を見せ、日経平均全体の上昇率(+17%台)を大きく上回りました。上半期の相場の主役が、いかにAI・半導体だったかが分かります。

6月の日銀利上げが私のポートフォリオにどう影響したかは、こちらの記事で詳しく振り返っています。

日銀が31年ぶり1.0%へ利上げ——私の高配当株はこう動いた

「AI相場に乗れなかった」は本当か?インデックスという片翼

「AI・半導体に乗れなくて悔しい」——上半期、そう感じた方は多いのではないでしょうか。連日報道される最高値更新を見て、「自分は乗り遅れた」と落ち込んだ方もいるかもしれません。でも、ちょっと待ってください。本当にあなたは、乗り遅れていたのでしょうか。

もしインデックス投資(S&P500やオルカン、TOPIX連動など)を続けているなら、実はあなたも、AI・半導体の上昇をしっかり取り込んでいます。これらの指数には、AI・半導体の主力銘柄が当然のように組み込まれているからです。個別のAI株を一株も買っていなくても、インデックスという「市場全体の詰め合わせ」を持っているだけで、その成長は自動的にあなたの資産に反映されていたのです。

私自身、2017年から続けているインデックスの積立——私はこれを「将来の自分へのプレゼント」と呼んでいます——は、上半期のAI相場でしっかりと伸びました。私は個別の半導体株を当てにいったわけではありません。ただ、市場全体に賭ける積立を、淡々と続けていただけです。つまり「個別のAI株を買えなかった=乗り遅れた」というのは、誤解なのです。インデックスという形で、相場全体の成長は静かに取り込めていました。これこそが、当てにいかなくても市場の成長に乗れる、インデックス投資の最大の強みです。

もう一つの翼・高配当株が、3月の急落で効いた

では、二刀流のもう一方、高配当株はどうだったのか。こちらは私が「今の自分への還元」と呼んでいる翼ですが、上半期で最も真価を発揮したのは、間違いなく3月の急落局面でした。

3月、相場が急落し、含み益がみるみる削られていったとき。もしインデックスだけを持っていたら、評価額の減少を前に、不安に飲まれてしまう人も少なくなかったはずです。「このまま下がり続けたらどうしよう」という気持ちは、長期投資の大敵です。ところが高配当株には、こうした局面で効く独特の強さがあります。それは、株価が下がっても、配当が変わらなければ売る理由がないという点です。むしろ株価が下がれば配当利回りは上がり、買い増しの好機にすらなります。

配当という「今もらえるキャッシュ」が手元に入り続けるという事実は、急落相場で驚くほど心を落ち着かせてくれます。私自身、3月の急落のさなかでも、慌てて売ることはしませんでした。それどころか、利回りが上がった銘柄を少しずつ買い増していました。インデックスが「攻め・将来」を担い、高配当株が「守り・今」を担う。この役割分担こそが、荒れ相場でこそ効いたのです。どちらか一方だけだったら、私もここまで落ち着いてはいられなかったと思います。

インデックスと高配当株、なぜ私が両方やる「二刀流」なのかは、こちらの記事で本音で書いています。

インデックス投資と高配当株投資、両方やっている私が本音で語る【なぜ”二刀流”なのか】

下半期の構え:二刀流を、淡々と続ける

では、下半期はどう構えるか。注目すべき材料はいくつかあります。日銀の追加利上げ(市場では2026年12月に1.25%への利上げが予想されています)、AI相場がどこまで続くのか、そして中東情勢の行方。証券会社の中には日経平均の見通しを上方修正する動きもありますが、私はこれらを「予測」して当てにいくつもりはありません。

私が目指すのは、相場がどちらに転んでも困らない「設計」です。具体的には、たった2つです。インデックスはこれまで通り、積立を止めないこと(将来の翼)。高配当株は、配当を積み上げることと、急落が来たら買い増すこと(今の翼)。やることは、上半期とまったく同じです。

もしAI相場が続けば、インデックスがさらに伸びてくれます。もし相場が崩れても、高配当株の配当は変わらず入り続けます。どちらに転んでも、必ず片方の翼が効いてくれる。この安心感があるからこそ、私は相場の予測に一喜一憂せずにいられます。「上半期も下半期も、私のやることは変わりません」——そう言い切れること自体が、二刀流の最大のメリットなのかもしれません。

まとめ:派手に勝つより、負けない・退場しない

2026年上半期は、確かに波乱の半年でした。けれども二刀流だったからこそ、私の場合は、どちらかの翼が常に効いていました。インデックスでAI・半導体の成長を取り込み、高配当株で3月の急落の不安を抑える。「将来の自分」と「今の自分」、その両輪が、荒波の半年を静かに支えてくれたのです。

長期投資で本当に大切なのは、「派手に勝つ」ことよりも、「負けない・退場しない」ことだと、私は思っています。一発を当てにいって大きく外せば、相場から退場してしまうかもしれません。でも、どちらに転んでも片翼が効く設計でいれば、相場に居続けることができます。居続けさえすれば、複利も、配当の積み上げも、ちゃんと味方になってくれます。

さて、あなたの2026年上半期は、どんな半年でしたか。

もしAI相場に乗れなかったと感じていたなら、ぜひ一度、ご自身のインデックスの含み益をのぞいてみてください。きっと、思っていたより悪くないはずです(私はといえば、7万2000円のニュースを横目に、今日も高配当株の配当通知に小さくガッツポーズしていました)。


※本記事は情報提供を目的としており、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。データは2026年6月29日時点の情報に基づいており、株価・金利・配当利回りは変動します。


著者プロフィール

クアット。90年代生まれ、東海地方出身。20代を世界各国で過ごし、4ヵ国語を操りながら多国籍な環境でキャリアを積む。2017年より投資を開始。現在は日本株・米国株を主力に運用し、アッパーマス層(資産4,000万円以上)に到達。海外での経験から「言葉や感情は揺らぐが、数字だけは嘘をつかない」と確信。趣味の域を超えた銘柄分析を、ポエムや感想を排除した「ロジック重視」の視点で発信中。

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